緊張と緩和について

CG_MASA
記事COLON 57
登録日時COLON 金 3 3 2006, 12:34
お住まいCOLON Hiroshima

緊張と緩和について

投稿記事 by CG_MASA » 水 18 4 2007, 20:41

こんにちは。

前のスレッド(重引力とはどういうことでしょうか?)の中で、Atakaさんが話しを発展され、音程の差と、「緩和−>緊張または緊張−>緩和」のプロセスの関係の話となりました。

緊張と緩和については、作曲や演奏において、非常に重要なポイントなので、自分なりに少し考えて見ました。ただし、専門家でないので、かなり間違っている危険性はあります。詳しい方がいらっしゃったら、ぜひコメントをお願いします。

メロディーラインに関しては、下記の対比を思いつきました。
曲自体の話しと、演奏の話しとまざってしまっていますが・・・

なお、緊張と緩和は相対的なものなので、たとえは、どのくらい変化すると緊張となるかといった絶対的な尺度はないと思います。

 (緊張)音の上昇 (緩和)音の下降 ・・・これはあまり自信なし(緊張というより高揚?)
 (緊張)音程の大きな跳躍または大きな下降 (緩和)音程のなだらかな下降または、なだらかな上昇
 (緊張)非和声音、不協和音を構成する音階 (緩和)非和声音・不協和音から和声音への解決、協和音を構成する音階
 (緊張)長い休止、引き伸ばされた音符 (緩和)休止からの開放
 (緊張)予想外の音程への変化 (緩和)予期される音程への変化
 (緊張)音量の急激な変化、音量の増大 (緩和)音量のなだらかな変化、音量の減少
 (緊張)早いテンポへの変化 (緩和)遅いテンポへの変化
 (緊張)激しいリズム (緩和)緩やかなリズム
 (緊張)硬い音、鋭い音 (緩和)やわらかい音

まだまだありそうですね。

また、上の一覧の中にもありますが、大きな要素として和声の変化があります。
和声の場合は、緊張→緩和の変化を、解決と呼びます。
主なものとして、
  不協和音→協和音
  属和音[

Ataka
記事COLON 152
登録日時COLON 火 22 11 2005, 20:08
お住まいCOLON ドイツ

投稿記事 by Ataka » 土 21 4 2007, 02:25

CG_Masaさん

興味深いお話をありがとうございます。私も「緊張−>緩和(または逆)」のプロセスをしっかりと捉える事は、表現豊かな音楽を作り出してゆく上で重要なポイントだと思います。楽曲のアナリーゼなどはその為にも重要ですが、案外声に出して歌ってみると直感的にどこに緊張があり、どこで解決するかと言うことがわかりますよね。

一般論として、「緊張」が生じる瞬間と言うのは「習慣化された部分」に「異物」が挿入された際にでてきます(当たり前の話ですが)。で、「緊張」が生じればそこに聴き手の注目が当然集まることになるはずです。ですから、この効果を上手く利用できれば特定の音を印象深く響かせてやることが可能となるはずですね。

ここで以前のスレッドでMasaさんが挙げていたヴィラロボスの「プレリュード1番」を例にとれば、
1回目のメロディーでB-E---F#-G---A-B---B-D---のB-Dの跳躍に対して2回目のメロディーのB-E---F#-G---A-B---B-E---のB-Eの跳躍は和声的にも(3度<−>4度)また音程の幅から考えても2回目のEの方がDよりも緊張感があり、よってより強く弾かれるべきであると考えられます。これは多分依存がないかと思われますが、問題は3回目のメロディーのB-E---F#-G---A-B---B-F#---のF#です。ここでF#は2回目のEより大きな跳躍であり更に緊張感が増しています。このF#をEよりも大きな音で弾こうとしてもギターのもつダイナミックレンジでは多少無理があります。もちろん1回目のメロディーを相当なピアニッシモで始めるという手もありますが、Emの伴奏による「ンパパパ・ンパ」と言うリズム(変な表現ですみません)とのバランスを考えると限界があります。

しかしながら、この3回目のF#は前半のマイナー部分のクライマックス(の一部)でもあり、ここから大きな流れとしては中間部のメジャーに対して徐々に緩和へと向かうわけですから、一番印象的に聴かせたい。そこで考えられるのが、リズム変化を利用した緊張感の演出=アゴーギグです。これはB-F#の跳躍の間に一瞬の「タメ」を作ってやります。すると今までバックでコンスタントに鳴っていた「ンパパパ・ンパ」のビートが一瞬崩れます。聴き手が心地よくノっていたビートが崩れ、「おっ?」という瞬間がB-F#の跳躍の間に生まれF#をより印象的に聴かせることが出来ると思うのです。

ここで、このリズムの変化を効果的に聴かせる為にも、1回目、2回目のメロディーはあまりアゴーギグを強調しない、むしろ多少(リズム的に)モノトーンな感じであった方が良いのではないかと考えられます。

ヴィラロボスのこの曲が素晴らしいと思うのは、このF#でクライマックスが来た後に6度で半音階的に細かく動くフレーズが現れて、リズム的にも和声的にもこのクライマックスの緊張感をよりドラマチックに盛り上げている点です。ここの部分は本当にスリリングだと感じます。

んー、なんだか書いていて段々興奮してきてしまいました。頭を冷やす意味をこめて、今回はこの辺で・・・。

CG_MASA
記事COLON 57
登録日時COLON 金 3 3 2006, 12:34
お住まいCOLON Hiroshima

投稿記事 by CG_MASA » 月 23 4 2007, 19:45

Atakaさんコメントありがとうございます。

声に出して歌ってみるとわかるというのは、私も同感で、初心者の人には、メロディーを声に出して歌うようにアドバイスするのですが、実際に(自宅でも)歌ってくれる人はあまりいませんね。 ただ、バッハなどの多声部の曲は、声部ごとに歌うのも難しいので、アナリーゼが必要だと思います。 
前奏曲第1番も同感ですが、しいて付け加えると、緊張感を伴う跳躍は、背高飛びをするときに、膝を曲げて力を蓄えてから、飛ぶようなものだと思っています。大きく緊張感を増した跳躍の時には、力を蓄える時間が必要で、一瞬の間が自然に生まれるのではないかと思っています。

前奏曲第1番は、ここ2年くらい弾いていないのですが、久しぶりに弾いてみたくなりました。
中間部のホ長調の部分は、急速に弾く演奏が多いですが、最近は、歳のせいか?ゆったりとしたテンポで弾くのも、結構面白いと感じるようになりました。

<MASA>