ギター演奏のダイナミックレンジ

Yuki
記事COLON 175
登録日時COLON 木 11 5 2006, 13:38
お住まいCOLON 八千代市

ギター演奏のダイナミックレンジ

投稿記事 by Yuki » 金 27 4 2007, 00:13

こんばんわ。

音楽の表現上のことに関する投稿が続いており、興味深く読ませていただいております。ひとつ演奏上の具体的な疑問についておたずねします。

ギターは他の楽器に比べて音量が劣るということは従来から言われておりますが、それだからこそと言いますか、その限界の中でいかに強弱を表現するかが難しいところだと感じています。そこで疑問があるのは、その狭い範囲のなかで音楽上の強弱を十全に表現しようとすると、弱音の部分は物理的な音量と言う点からは文字通り相当小さな音ということになろうかと思います。その理論の詳細はよく知りませんが、人間の聴覚と言いますか音を感じる際には、物理的な音量のみならず心理的な音量差が重要ということをどこかで読んだ覚えがあり、ギターこそそれを最大限に利用した演奏が求められるのだと思います。最大音量の限界があって、どうしてもそこから引き算をするような演奏をしてしまいがちですが、音楽の表現と物理的な音量差というものをどう考えたらいいのでしょうか?ひいては音楽のダイナミックレンジを大きく聞かせる演奏法とは実際にはどういうテクニックが必要になってくるのでしょうか?

ご意見お聞かせ願えれば幸いです。
Yuki

azyoshi
記事COLON 62
登録日時COLON 水 28 3 2007, 16:58
お住まいCOLON 名古屋

投稿記事 by azyoshi » 金 27 4 2007, 09:56

yukiさん はじめまして

ギターの構造上他の楽器に比べ音は小さいですね
ギターは単独演奏が主体なので器楽楽器の合奏ようには作られていません
なので他の楽器と音の大きさ自体を比べるものではないと思いますが

他の楽器にしろその楽器自体で音の強弱を表現するのはすべて奏者の技量に
よると思います。
なのでギターも奏者の技量により音の強弱をださないとだめですね。

私は音の強弱を表現するのにアポヤンドを利用します。
私の奏法は指頭からはじまり爪を通す弾き方をしてます。
爪は長く伸ばさずまた短くしないように心がけてます。
強調したい音は力を入れアポヤンドで弾きます。
アルアレイの時も音の強弱を表現したいときは当然 指の力の入れ方は違います。
他にyukiさんの言う心理的強弱として 右手の弾く場所を変えます
硬い強い音を出すときはブリッジ方面へやわらかい弱い音を出すときは
フレット近くで弾きます
曲の間で当然右手の位置が変わってます。

参考になりますかね?
1976年製 一柳一雄作ギター

remain-iihama
記事COLON 324
登録日時COLON 火 28 3 2006, 20:06
お住まいCOLON 埼玉県

ワイドレンジ

投稿記事 by remain-iihama » 金 27 4 2007, 16:31

 あくまで個人的な意見ですが
 確かにギターのワイドレンジは広くは無いと思います。
 その上pppであってもある程度の音質でしっかりと聞こる音量でなければなりませんし、fffも音質を損なわずに出せる最大音でなければ実用的(敢えて汚い音が必要な場合もありますが)では無いですしね。
 そう考えると実用レンジはさらに狭まってきます。だからこそごく小さい音を如何に綺麗にとおる音で、大きい音を如何に綺麗な音に響かせる事が出来るかは個人の技量の問われるところとなります(日々の練習の目標の一つでもありますね)。
 さて、pppからfffまでの音量を、使用できる最小音から最大音に一律に割り振るとすると、例えばPとmPの音量の差はごく小さいものとなると思います(それを正確に演奏しても音楽的であるとは限りません)。
 実際の演奏では、場合によってはこんな小さな変化ではなく、もっとオーバーに表現しますので、このPとmPは相対的な目安と考えられます。もちろん、その前後の音量等の関係もありますがね。
 ですので、その曲のある部分のPの音量が他の部分のmfくらいの音量という事もありえるのですよね。
 とにかく音量というのは相対的な感覚だと言う事です。
 また、例えば、音量とともに音色やテンポの変化の組み合わせによりpやfの変化を表現する事が可能です。
 例えばあるメロディがmf〜ff〜fの様な変化を求められている場合、出発点のmfから急激に盛り上がり、最高音をff、その後をなだらかに、というような場合ですが、
 最高音をffで弾かずに、その前の音まででff(テンポも多少急ぎ気味)にしておいて、最高音をフッと抜く様に(ここで多少ゆっくりする)して、音質的に一番美しい音で弾くと、音量は無くとも最高音が強調されて、ffの効果が得られるのですね。
 つまり強調されて心象に残される訳です(この様なことが音楽性の積み重ねなのです)。
 この他にも、色々とありますが、音量・音質・テンポの組み合わせは無限にあります(使用する組み合わせにはある程度パターンがありますが)ので、良い音楽を一杯聴いて、体全体で感じ取ることが、一番の勉強方法(これこそが音楽には大事なのだと)だと思います。
 以上上手く説明できませんでしたが、音を聴くのではなく、感じる事が肝要なのだと思います。

CG_MASA
記事COLON 57
登録日時COLON 金 3 3 2006, 12:34
お住まいCOLON Hiroshima

投稿記事 by CG_MASA » 日 29 4 2007, 23:08

今晩は。
私も、remain-iihamaさんと、ほぼ同意見ですが、クラシックギターでも、思っているよりは、ダイナミックレンジの広い演奏が可能ではないかと、最近感じています。
プロのギタリストの中でも、ダイナミックレンジが広いと感じる人とそうでない人がいますが、最近聞いた中では、第48回東京国際ギターコンクールで優勝したMeng Su(メン・スー)さんは、ダイナミックレンジが広いと感じました。彼女はppを多用していましたが、明瞭に響く音でした。
ダイナミックレンジを広くするには、弱音でもはっきり聞こえる音を出す必要がありますが、そのための練習が必要だと思います。 同じ音を、pp〜ffにクレッシェンド、デクレッシェンドして弾いて見ると、結構難しいと感じるのではないでしょうか。
ちょっと言葉では説明しにくいのですが、ppの時に弦に浅くかけるようなタッチにするのではなくて、弦はしっかりとらえつつ、指を柔軟にして(関節を固定化せずに)弾くと、ppでも明瞭な音が出せるように思います。 このタッチについてはまだ研究中で、プロの人にレッスンを受けれる機会があれば、ぜひ聞いてみたいと思っています。

<MASA>

Yuki
記事COLON 175
登録日時COLON 木 11 5 2006, 13:38
お住まいCOLON 八千代市

投稿記事 by Yuki » 月 30 4 2007, 18:33

皆様、貴重なご意見ありがとうございます。

azyoshiさん
アポヤンドとアルアイレの使い分け。私の場合、音量と言うよりも音色の変化のほうへ耳が行きがちです。むろんその音色の違いもいわゆる心理的な音量差に結びつくものとも考えられますので、あなどれません。ただ、昔は旋律はみんなアポヤンドというような弾き方をしておりましたが、最近は(特に一年ほど前から楽器を再び弾き始めてからは)アルアイレ主体となっています。と言うのも、従来わたしのアルアイレは音が細く、貧弱だったためそれを矯正する、という意味もあったからです。また同時に、アポヤンドのある種の弱点、とは言いませんが難しさは隣接する弦の振動を止めてしまう点があります。「禁じられた遊び」のメロディはアポヤンドで弾きたくなりますが、厳密には一弦をアポヤンドすることによって、伴奏の二弦のBの音を切ってしまうので3連符で構成される和音に影響が出ることにもなるので、アルアイレでも旋律が自然と浮かび上がって来るような弾き方が理想では、と考えています。

remain-iihamaさん、CG_MASAさん
弱音でも通る音。元の質問の論旨が一般的過ぎたかもしれませんが、お二方の投稿を拝見して、聞きたかったのはこれだ、と膝を打ちました。これが難しいんです、私には。小さな音だけなら、まあ、蚊の鳴くような音で弾くことはできますが、他の部分との関連で、音量は小さくとも明瞭にと言うことが求められる場合、どうも音量小=音色不明瞭になりがちです。こうした微妙なタッチは独学だとお手本がなく、苦労します。ただ最近我ながら気づいたことは、トレモロの粒をそろえるタッチが他の弾き方のタッチを違うような気がしまして、そのトレモロのタッチを通常の弾弦にも応用できないかと工夫しております。

ただここまで書いてきて、すでにお気づきかと思いますが、わたしが音量やダイナミックレンジ云々と言い出したのは、ある程度以上の大きさの空間でギターを弾く、ということが念頭にあります。自宅の部屋で弾いている分にははっきり言って弱音もなにもありません。どんなに小さな音でも弾いている本人が聞き取れないような音というのはあり得ないですから。つまり、コンサートでも発表会でも、ある程度の大きさの会場で人前で弾くときに、自分の音はちゃんと聞こるものだろうか?という漠然とした疑問から、またいわゆるプロの演奏会を聞いたときなども、場合によりますが必要以上に聴衆に集中を求めるような経験をしたこともあるので、ギターは弾くのも難しい、聴かせるのはもっと難しい、と思ったしだいです。その意味でもちゃんと聞こええる弱音、大切だなと感じるしだいです。
Yuki

honey helper
記事COLON 180
登録日時COLON 水 18 5 2005, 15:52
お住まいCOLON 神奈川県横浜市青葉区

少し話題がそれてしまうかも知れませんが。

投稿記事 by honey helper » 土 19 5 2007, 16:40

ギターのダイナミックレンジの話、大変参考になりました。
要するに、もともと音量の小さいギターで、どのように音量の変化をつけるかという話ですよね。
全く皆さんのおっしゃる通りで、フォルテには限界があります(限界を超えた途端に音がきたなくなり、また爪も痛めます)
ですから、ピアノ(弱音)を意識してダイナミックレンジを広げ、感情の幅を広げようということですよね。

さて、ここからが余談です。プロのピアニストの方と知り合いで、その方のスピネット(小型のハープシコード)のサロンコンサートに何度か行ったことがあります。その方から聞きました。
スピネットやハープシコードは、ピアノと違い、全く音に強弱がつけられない楽器なんだそうです。
その楽器で感情をつけるには、主に2つの方法があるそうです。
1)タメを作る(強調したい音やメロディの前で、一瞬音を止める方法)
2)音を重ねる(強調したい音やメロディに和音をつけて厚く響かせる)

非常に参考になったので、実は私も実践しています。
また、ギターは強弱はつけにくいですが、音質はかなり変えられます。
セゴビアの演奏は、固い音と柔らかい音をかなり意識的に使い分けて弾いています。
さらに、強調したい音の前でタメを作ったり、その音をテヌートにして少し長く伸ばしたりもしています。
弱音をきれいに響かせることは無論大切ですが、このような別な方法で曲を情感たっぷりに弾く方法もありますよね。

白井 光
記事COLON 13
登録日時COLON 日 7 1 2007, 11:15
お住まいCOLON 横浜市

投稿記事 by 白井 光 » 日 20 5 2007, 14:39

日本語ではピアノ=弱く、フォルテ=強くと訳されていますが、本来の意味は、強弱ではなく、「気分」を表現する記号であるということを聞いたことがあります。
昔NHKでやっていた「プロジェクトX」で聞きました。
フォルテは晴れた空、ピアノは・・・
残念ながらうろ覚えです。どなたかフォローしてください。
特にギターのような音量の差をつけにくい楽器の場合は音色の変化などで気分を変えるということが重要なのでしょうね。

Yuki
記事COLON 175
登録日時COLON 木 11 5 2006, 13:38
お住まいCOLON 八千代市

投稿記事 by Yuki » 火 22 5 2007, 13:25

honey helperさん

ダイナミックレンジということで話をはじめましたが、お話をうかがって
音楽と言うのはひとつのファクターだけではなりたたない、ということを
あらためて感じたしだいです。以前のスレッドでも出ましたが、音色の
変化やアゴーギグ(ため)など、いろいろな要素が複雑に関連してる
ものだと実感しております。そういった意味では、素人ながら楽器を
弾くというときに、譜読みから始まって、考えることが実際に弾く行為
と同じくらい大切なのかと感じています。ただ悲しいかな、じゃあ、こう
弾いてみよう、とそれなりに考え付いたとしても、その時に指が思った
とおりに言うことを聞いてくれない場合があるんですなぁ。所詮アマチュア
の限界??まあ、そいうことにして自分を慰めております。

白井さん

興味深いお話ありがとうございます。フォルテ=晴れた空。。。ですか。
しかしこういう考え方も固定的に理解してしまうと、フォルテ=強く、
と同じような弊害もありそうな気がします。悲しみの絶叫のフォルテ
だって音楽の中にはあるんじゃなかと、そんなことも考えてしまいます。
Yuki

Masayuki
記事COLON 72
登録日時COLON 火 13 5 2008, 00:46

Re: ギター演奏のダイナミックレンジ

投稿記事 by Masayuki » 木 22 5 2008, 23:47

最近の演奏家は、ほとんど「サウンドホール」と「ブリッジ」の間で
弾いている人が多いですね。
昔は、「サウンドホール半分くらい手が入る位置で」弾くように言われましたが。
やはり、ダイナミックレンジを稼ぐために音質を多少犠牲(硬質音)にしているのでしょうか?。
ギターで余り極端な音量変化をさせるのは余り好きではありません。
ある瞬間の弱音などは、はっとさせられますが、長い、小音量は、聞き手にとって疲れますが
どうでしょうか。